世界の文化比較

モノと道具の話

ネクタイの語源「クラバット」とは何か——クロアチア兵の呼び名

ネクタイの祖先にあたる布は「クラバット」と呼ばれます。この言葉、もともとは布の名前ではありませんでした。フランス語の辞典をたどると、cravate はまず「クロアチアの」「クロアチア騎兵」という意味で1630年ごろに現れます。首に巻く布を指...
歴史と変遷の話

将棋で取った駒を使えるのはなぜか——世界で日本だけ

将棋とチェスは、同じゲームから枝分かれした親戚どうしです。ところが盤の上で起きることは、途中から大きく食い違います。チェスは駒を取るたびに盤上の駒が減っていきます。将棋は四十枚のまま最後まで減りません。取られた駒が持ち駒として手元に移り、い...
言葉と論理の話

「スペード」は剣、「クラブ」は棍棒——トランプは名前と絵柄が別の国から来ている

トランプの「スペード」という名前は、イタリア語やスペイン語で「剣」を意味する言葉から来ています。「クラブ」のほうは「棍棒」です。ところが手元のカードに描かれているのは、剣でも棍棒でもありません。黒く尖った葉のような形と、三つ葉のクローバーで...
歴史と変遷の話

家紋は誰でも自由に名乗れるのか、うちの紋だと証明する書類はない

家紋には、登録簿がありません。「この紋はこの家のものだ」と役所が決めた記録は、昔もいまも存在しないのです。これは推測ではありません。特許庁が商標の審査基準をまとめた文書には、家紋について「公的機関等の特定の者により登録・管理等されているもの...
歴史と変遷の話

誕生日を毎年祝う習慣はいつからか、日本では長く天皇だけだった

日本で毎年の誕生日を祝ってもらえる人は、長いあいだ一人しかいませんでした。天皇です。ほかの人が年をとるのは元日で、しかも全員いっしょでした。ケーキを出す。ろうそくを立てる。吹き消して願い事をする。歌をうたう。この一式が普通の家庭に届いたのは...
歴史と変遷の話

結婚指輪と婚約指輪は何が違うのか、日本に先に来たのはどちら?

婚約指輪と結婚指輪は、似た形をしていても役割がはっきり分かれています。婚約指輪は結婚の約束を交わすときに片方から贈られるもの、結婚指輪は式で二人が交換して着け続けるものです。値段の相場も、買う人の割合も、そして日本に入ってきた時期さえ違いま...
言葉と論理の話

乾杯のマナーは国でどう違うのか——水で乾杯しない国

乾杯でグラスを合わせる理由は、実のところ分かっていません。毒を盛られていないと確かめるためだ、という説明を聞いたことがあるかもしれません。あれは後から作られた話とされ、いくつもの検証で根拠のなさが指摘されています。ところが妙なもので、「グラ...
言葉と論理の話

NIPPONとJAPANはなぜ使い分けるのか、切手と旅券で違うわけ

郵便切手の隅には「NIPPON」と印刷されています。ところがパスポートの表紙に金色で押されているのは「JAPAN」です。どちらも同じ国を指しているのに、綴りがまるで違います。この食い違いは、うっかり揃え忘れたわけではありません。「NIPPO...
社会と仕組みの話

世界の首都はどうやって決まるのか、首都が3つある国とは?

オーストラリアの憲法には、首都をどこに置くかではなく、どこに置いてはいけないかが書かれています。ニューサウスウェールズ州の中であること。そしてシドニーから100マイル(約160キロ)以上離れていること。この条件を満たす牧草地の一角に、あとか...