【50選】日本の珍しい地名の由来まとめ
- はじめに
- 1. 放出(はなてん/大阪府大阪市)
- 2. 居繰(いぐり/長崎県対馬市)
- 3. 南蛇井(なんじゃい/群馬県下仁田町)
- 4. 志布志(しぶし/鹿児島県志布志市)
- 5. 乙部(おとべ/北海道乙部町)
- 6. 屁負比丘尼(へおいびくに/京都府)
- 7. 小野妹子町(おののいもこちょう/奈良県明日香村)
- 8. 屁こき坂(へこきざか/石川県)
- 9. 船引(ふねひき/福島県田村市)
- 10. 木葉(このは/熊本県熊本市)
- 11. 乳母谷(うばだに/鳥取県八頭町)
- 12. 門出(かどいで/静岡県島田市)
- 13. 貫気別(ぬきべつ/北海道浦幌町)
- 14. 女川(おながわ/宮城県女川町)
- 15. 善知鳥(うとう/青森県青森市)
- 16. 東雲(しののめ/全国各地)
- 17. 川棚(かわたな/長崎県川棚町)
- 18. 武生(たけふ/福井県越前市)
- 19. 天草(あまくさ/熊本県天草市)
- 20. 土師(はぜ/広島県東広島市)
- 21. 木古内(きこない/北海道木古内町)
- 22. 千々石(ちぢわ/長崎県雲仙市)
- 23. 吐合(つきあい/新潟県)
- 24. 弥富(やとみ/愛知県弥富市)
- 25. 臼杵(うすき/大分県臼杵市)
- 26. 上毛(こうげ/福岡県築上郡)
- 27. 不破(ふわ/岐阜県不破郡)
- 28. 八雲(やくも/島根県松江市)
- 29. 愛発(あらち/福井県)
- 30. 知内(しりうち/北海道知内町)
- 31. 大楽毛(おたのしけ/北海道釧路市)
- 32. 和寒(わっさむ/北海道和寒町)
- 33. 八束穂(やつかほ/長野県安曇野市)
- 34. 津久見(つくみ/大分県津久見市)
- 35. 美作(みまさか/岡山県)
- 36. 歌志内(うたしない/北海道歌志内市)
- 37. 積丹(しゃこたん/北海道積丹町)
- 38. 別府(べっぷ/大分県別府市)
- 39. 蒲生(がもう/滋賀県)
- 40. 御所(ごせ/奈良県御所市)
- 41. 佐用(さよ/兵庫県佐用町)
- 42. 根来(ねごろ/和歌山県岩出市)
- 43. 真幸(まさき/宮崎県えびの市)
- 44. 延岡(のべおか/宮崎県延岡市)
- 45. 愛別(あいべつ/北海道愛別町)
- 46. 面白山(おもしろやま/山形県)
- 47. 須佐(すさ/島根県)
- 48. 香春(かわら/福岡県田川郡)
- 49. 赤磐(あかいわ/岡山県赤磐市)
- 50. 尻焼温泉(しりやきおんせん/群馬県)
- まとめ
はじめに
日本各地には、読み方が難しかったり、語感がユニークだったり、由来がとても興味深かったりする地名が数多く存在します。ここでは、そんな“珍しい地名”を50個厳選し、それぞれの由来やエピソードを簡潔に紹介します。地元の人でも意外と知らないルーツがあるかも?
1. 放出(はなてん/大阪府大阪市)
もともと「放出津(はなちつ)」と呼ばれた港があり、「放出=物を放つ・出す港」が語源。現在の読み「はなてん」は変化した地名読み。
2. 居繰(いぐり/長崎県対馬市)
「居る」と「繰る(作業する)」が組み合わさった地名とされ、古くからの作業小屋があったという説がある。
3. 南蛇井(なんじゃい/群馬県下仁田町)
かつて「南の沢」に「蛇が出る井戸」があったという伝承が残る地。語感のインパクトが強く、鉄道ファンにも人気。
4. 志布志(しぶし/鹿児島県志布志市)
アイヌ語起源説もあるが、地元では「シブイ浜(渋い港)」が訛ったとの口承が残る。
5. 乙部(おとべ/北海道乙部町)
アイヌ語「オト・ウン・ペ」(砂の川)に由来すると言われ、地形に由来した地名。
6. 屁負比丘尼(へおいびくに/京都府)
伝承では、屁をして逃げる比丘尼(女性修行者)に由来するという説も。文字面・語感ともに強烈。
7. 小野妹子町(おののいもこちょう/奈良県明日香村)
飛鳥時代の使節・小野妹子にちなんだ地名。地元の史跡を含む町名としてユニーク。
8. 屁こき坂(へこきざか/石川県)
急坂で息が上がる=「屁をこくほど苦しい」という意味で名付けられたとされる。
9. 船引(ふねひき/福島県田村市)
昔、陸路で船を引いて運ぶ必要があったことに由来。内陸でも「船」の名が残る理由。
10. 木葉(このは/熊本県熊本市)
自然地形の美しさを表現した地名で、「木の葉のように舞う風景」から名付けられたとされる。
11. 乳母谷(うばだに/鳥取県八頭町)
戦国時代に落ちのびた乳母と幼子が隠れ住んだ谷という伝承が残る。
12. 門出(かどいで/静岡県島田市)
東海道の宿場町で旅人が「門出」する場所としての地名。縁起の良い地名として知られる。
13. 貫気別(ぬきべつ/北海道浦幌町)
アイヌ語「ヌキ・ペッ(貝の川)」に由来。漢字表記は当て字。
14. 女川(おながわ/宮城県女川町)
かつて「女神が川を遡った」という神話的伝承があり、それにちなむ地名とされる。
15. 善知鳥(うとう/青森県青森市)
鳥の名前「ウトウ」に由来するが、地名としての読みが難解。古くは“善知鳥神社”の伝説がもと。
16. 東雲(しののめ/全国各地)
「夜明けの空」の古語「しののめ」から。美しい響きだが読みにくい。
17. 川棚(かわたな/長崎県川棚町)
「川に沿って設けられた棚田」または倉庫(棚)にちなむ。
18. 武生(たけふ/福井県越前市)
かつての豪族「武生氏」や、「武士の生きる地」という意味を込めた説もある。
19. 天草(あまくさ/熊本県天草市)
天に近い草原・高地を意味する説と、古代神話の地名に由来する説がある。
20. 土師(はぜ/広島県東広島市)
古代に土器づくりを担っていた「土師氏(はじうじ)」に由来するが、読みは「はぜ」と変化。
21. 木古内(きこない/北海道木古内町)
アイヌ語「キ・コ・ナイ」(下りる・小さな・川)に由来。交通の要所として栄えた。
22. 千々石(ちぢわ/長崎県雲仙市)
「千の石が連なる土地」という地形表現がもと。独特の読み方が特徴。
23. 吐合(つきあい/新潟県)
漢字のインパクトに反して、「合流点」「川がぶつかる地点」に由来するとされる。
24. 弥富(やとみ/愛知県弥富市)
「弥」は「いよいよ」「ますます」の意味、「富」は繁栄の象徴で縁起担ぎの地名。
25. 臼杵(うすき/大分県臼杵市)
石臼のような地形に由来する説と、「打つ・突く」が転じたという説がある。
26. 上毛(こうげ/福岡県築上郡)
「かみけ(上つ毛野)」に由来する古地名。大和朝廷期の旧国名「上毛野国」と関係がある。
27. 不破(ふわ/岐阜県不破郡)
古代の関所「不破関(ふわのせき)」に由来。難攻不落の地という意味合いが込められている。
28. 八雲(やくも/島根県松江市)
「八雲立つ出雲」の枕詞から。「雲が幾重にも重なる神話の地」を意味する美しい地名。
29. 愛発(あらち/福井県)
「愛」と書いて「ア」と読み、「発」は山間の峠を意味する。難読地名として有名。
30. 知内(しりうち/北海道知内町)
アイヌ語「シリ・ウチ(山の端)」に由来。津軽海峡を望む地名。
31. 大楽毛(おたのしけ/北海道釧路市)
アイヌ語「オ・タ・ノ・シケ(川尻にある湿地)」に由来。ユニークな語感で知られる。
32. 和寒(わっさむ/北海道和寒町)
アイヌ語「ワッ・サム(柴を取る場所)」に由来。寒さとは関係なし。
33. 八束穂(やつかほ/長野県安曇野市)
「八つの稲穂がたわわに実る」ことを意味する地名で、古代信仰と農耕儀礼に由来。
34. 津久見(つくみ/大分県津久見市)
「津=港」+「久見=見晴らしの良い」からなるとされる、海辺の良港地名。
35. 美作(みまさか/岡山県)
「美しい(み)+田を作る(さく)」に由来。古代の国名で、稲作地帯だった。
36. 歌志内(うたしない/北海道歌志内市)
アイヌ語「ウタ・ウシ・ナイ(砂の多い川)」に由来。炭鉱で栄えた町。
37. 積丹(しゃこたん/北海道積丹町)
アイヌ語「シャ・コ・タン(夏の村)」から。海と断崖が美しい地形に沿う名。
38. 別府(べっぷ/大分県別府市)
荘園制度で「本府」に対する「別府=支配地」という意味から。温泉地として全国的に有名。
39. 蒲生(がもう/滋賀県)
「蒲=ガマ」が生い茂る湿地帯に由来する。蒲生氏郷の姓としても知られる。
40. 御所(ごせ/奈良県御所市)
「御所=皇族の御殿」に由来する地名で、古代からの格式ある地。
41. 佐用(さよ/兵庫県佐用町)
七夕伝説の「佐用姫」伝承が残る。別れの地を象徴する物語が由来に含まれる。
42. 根来(ねごろ/和歌山県岩出市)
古代寺院「根来寺」に由来。宗教都市として栄えた歴史を持つ。
43. 真幸(まさき/宮崎県えびの市)
縁起の良い「真なる幸い」に由来。読みと漢字のギャップが特徴的。
44. 延岡(のべおか/宮崎県延岡市)
平野が「延びた丘陵」に由来。地形をそのまま表す地名。
45. 愛別(あいべつ/北海道愛別町)
アイヌ語「アイ・ペッ(ヤマブドウの川)」から。甘酸っぱい語感が特徴。
46. 面白山(おもしろやま/山形県)
「山の形が珍しく面白い」とされたことに由来。行楽地・登山地としても人気。
47. 須佐(すさ/島根県)
出雲神話のスサノオ命に由来する地。神話と強く結びついた古名。
48. 香春(かわら/福岡県田川郡)
「香り立つ春の地」ではなく、古代の火山・鉄山に由来。読みの意外性が強い。
49. 赤磐(あかいわ/岡山県赤磐市)
「赤く染まる岩肌のある土地」に由来。地質と風景にちなんだ命名。
50. 尻焼温泉(しりやきおんせん/群馬県)
川底から湧く温泉に腰を下ろすと「尻が焼ける」ほど熱い、というユニークな温泉名がそのまま地名に。
まとめ
全国には、地元の自然や伝承、地形、言い伝えに根ざした個性的な地名が数多く存在します。その由来を知ることで、単なる地名以上に「土地の記憶」や「暮らしの歴史」が浮かび上がってきます。次に旅する際は、地名の読みや意味に注目してみてはいかがでしょうか?