「犬の1歳は人間の7歳」。犬を飼ったことがあれば、一度は耳にする言いまわしです。
でも、本当に7倍で計算していいのでしょうか。実は、この「7倍」はかなり大ざっぱな目安にすぎません。
犬の年齢、人間でいうと?
まず、考え方のポイントを一覧で見ておきます。
| 問い | 答え |
|---|---|
| 「7倍」は正しい? | 大ざっぱな目安で、正確ではない |
| 実際の歳の取り方は? | 子犬のうちに一気に、その後はゆるやかに |
| 犬種で違う? | 小型犬は長生き、大型犬は早く老ける |
| 猫は? | 1歳で約18歳、その後は1年に約4歳ずつ |
くわしく見ていきましょう。

「7倍」はどこから来たのか
寿命の比からのざっくり計算
7倍という数字は、人間の寿命を犬の寿命で割った、おおまかな概算から来たといわれます。人が70年、犬が10年ほど生きるとして、その比をとった単純な計算です。わかりやすい反面、実際の歳の取り方とはかなりずれているのです。

だから「目安」にすぎない
ただ、この計算には大事な点が抜けています。犬は生まれてからの数年で一気に大人になり、その後はゆっくり歳を重ねていきます。一定のペースで7倍ずつ進むわけではないのです。
実際は「最初に一気に」歳をとる
1歳で約15歳、2歳で約24歳
犬は、生まれてからの2年ほどで一気に大人になります。一般的な目安では、1歳でおよそ人間の15歳、2歳で24歳ほどに相当するとされています。子犬があっという間に成犬になるのは、この急成長があるからです。

その後は1年に約4歳
2歳をすぎると、歳の取り方はぐっとゆるやかになるのです。その後は、1年ごとに人間のおよそ4歳分ずつ年を重ねていくとされます。だから「24+(犬の年齢-2)×4」のような式で、おおよその年齢を割り出せるわけです。
犬種や体の大きさで変わる
小型犬は長生き、大型犬は早い
歳の取り方は、犬の大きさによっても変わります。一般に小型犬は寿命が長くゆっくり歳を取り、大型犬は寿命が短く早く老ける傾向があります。同じ年齢でも、チワワと大型犬では「人間でいう年齢」がかなり違ってくるのです。

遺伝子からわかった新しい計算式
DNAの変化に注目した「エピジェネティック時計」
近年は、DNAの変化から年齢を測る新しい方法も研究されています。2019年にアメリカの研究チームが発表した式では、犬の1歳はなんと人間の約31歳に相当すると計算されました。子犬期の成長の速さを思えば、意外とうなずける数字かもしれません。

豆知識——猫の年の取り方
同じことは、猫にもいえます。猫も最初の2年で大きく歳をとり、1歳で人間の約18歳、2歳で約24歳ほどになるそうです。その後は犬と同じく、1年におよそ4歳ずつ重ねていくと考えられています。

「1歳で7歳」という覚え方は、目安としては手軽ですが、実際の歳の取り方はもっと複雑です。とくに子犬や子猫の時期は、人間よりずっと速く大人へと近づいていきます。愛犬や愛猫の「いまの年齢」を人間に重ねてみると、その一年一年の重みが、いっそう愛おしく感じられるかもしれません。

