世界の文化雑学

歴史と変遷の話

サーカスの発祥は古代ローマではない、テントが丸いのはなぜ?

サーカスの丸いテントは、古代ローマの円形の競技場から受け継いだものではありません。受け継いだのは名前だけです。ラテン語のキルクス(circus)は「輪」を意味し、その語がイギリスで生まれた新しい見世物に貼りつきました。テントが丸いのは、中の...
モノと道具の話

ヨーヨーの発祥はどこの国か、武器だった説は玩具会社が広めた

ヨーヨーの発祥を一つの国に決めることは、今のところできません。いちばん古い証拠が残っているのは古代ギリシャで、紀元前440年ごろの壺に、ヨーヨーで遊ぶ少年が描かれています。ただし今わたしたちが手にする「糸の先で空回りし、しゃくると戻ってくる...
モノと道具の話

貯金箱の豚は600年前のジャワ島にもいた、なぜ豚ばかりなのか

豚の貯金箱の由来として、イギリスの陶工が「pygg(ピッグ)という粘土で壺を作ってくれ」という注文を「pig(豚)」と聞き違えた、という話がよく紹介されます。話としてはよくできているのですが、言葉の歴史をたどる人たちはこの筋書きを支持してい...
社会と仕組みの話

ポテトチップスかどうかで税金が変わる、プリングルズが裁判になったわけ

イギリスでは、プリングルズが「ポテトチップスかどうか」をめぐって、税務当局とメーカーが3つの裁判所で争いました。ポテトチップスなら税金がかかり、そうでなければかかりません。2009年5月に控訴院(こうそいん)は「ポテトチップスに似ていて、じ...
モノと道具の話

ネクタイの語源「クラバット」とは何か——クロアチア兵の呼び名

ネクタイの祖先にあたる布は「クラバット」と呼ばれます。この言葉、もともとは布の名前ではありませんでした。フランス語の辞典をたどると、cravate はまず「クロアチアの」「クロアチア騎兵」という意味で1630年ごろに現れます。首に巻く布を指...
歴史と変遷の話

将棋で取った駒を使えるのはなぜか——世界で日本だけ

将棋とチェスは、同じゲームから枝分かれした親戚どうしです。ところが盤の上で起きることは、途中から大きく食い違います。チェスは駒を取るたびに盤上の駒が減っていきます。将棋は四十枚のまま最後まで減りません。取られた駒が持ち駒として手元に移り、い...
モノと道具の話

絵文字はなぜ世界で「emoji」と呼ばれるのか

「絵文字」は、英語に訳されないまま emoji として世界語になった日本語です。picture character のような訳語が当てられたのではなく、日本語の音がそのまま借りられました。1999年に176字で始まったその一組は、いまUni...
言葉と論理の話

「スペード」は剣、「クラブ」は棍棒——トランプは名前と絵柄が別の国から来ている

トランプの「スペード」という名前は、イタリア語やスペイン語で「剣」を意味する言葉から来ています。「クラブ」のほうは「棍棒」です。ところが手元のカードに描かれているのは、剣でも棍棒でもありません。黒く尖った葉のような形と、三つ葉のクローバーで...
歴史と変遷の話

マラソンはなぜ42.195kmなのか——一度きりの距離

マラソンの42.195キロという数字が世界共通の決まりになったのは、1908年のロンドン五輪ではありません。国際陸上競技連盟がこの距離を標準として認めたのは、13年あとの1921年です。ロンドンで測られた26マイル385ヤードは、その大会か...