文化と価値観の話

モノと道具の話

シャツのボタンが男女で逆なのはなぜか——理由は残らず、型紙だけが残った

男性用のシャツはボタンが右側に、女性用のシャツは左側についています。着る人から見た向きの話で、日本だけの決まりではありません。世界中の既製服が、判で押したように同じ向きへ分かれています。ところが「なぜそう分かれたのか」を示す記録は、いまだに...
言葉と論理の話

ボクシングの階級名はなぜ鶏や羽根なのか——「バンタム」はジャワ島の港の名前

ボクシングの「バンタム級」のバンタム(bantam)は、小型の鶏を指す英語です。しかもその鶏の名前は、インドネシア・ジャワ島の港町から来ています。日本では井上尚弥選手の活躍でいちばん耳になじんだ階級名かもしれませんが、もとをたどると鶏小屋に...
文化と価値観の話

恵方巻きの方角は毎年どうやって決まるのか

節分が近づくと、恵方巻きのパッケージに「今年の恵方は南南東」と刷り込まれます。毎年ちがう方角が指定されるので、誰かがその都度決めているように見えるかもしれません。ところが恵方は、じつは昔から4つの方角をぐるぐる回っているだけです。しかも、ど...
言葉と論理の話

テニスの点数はなぜ「15・30・40」と数えるのか

0点を「ラブ」と呼び、1点取れば15。次の2点目で30、そして3点目だけが40です。テニスのスコアは数の増え方も呼び名も、ほかの球技とまるで違っています。1点ずつ数えれば済むところを、なぜこんな飛び飛びの数列にしたのでしょうか。しかも15・...
文化と価値観の話

「君が代」の「さざれ石」は実在する——小石が本当に岩になるまで

「さざれ石」は、歌のなかだけに出てくる想像上の石ではありません。小さな石が長い時間をかけて固まり、ひとかたまりの巨岩になったものが、実際に岐阜県の山あいに残っています。国の歌に詠まれた石として、各地の神社の境内に置かれてもいます。ただし「こ...
文化と価値観の話

「ねぶた」と「ねぷた」は何が違うのか——青森は人形、弘前は扇になった理由

「ねぶた」と「ねぷた」。濁点があるかないか、たったそれだけの差は、もとをたどれば津軽弁の訛(なま)りにすぎません。ところが青森市では見上げるほど大きな武者人形が、弘前市では扇の形をした灯籠が街を練り歩きます。同じ根から生まれた夏祭りが、市ご...
社会と仕組みの話

漫画はなぜ「ネズミーランド」と実名をぼかすのか——訴訟より“揉めない”ための工夫

漫画やアニメで、「ネズミーランド」や「ワックのハンバーガー」といった、どこかで見た名前を少しだけ崩した固有名詞に出会うことがあります。元ネタはすぐに分かるのに、決して同じ綴りにはしない。あの微妙なずらし方には、はっきりした理由があります。意...
文化と価値観の話

四十九日の「49」はどこから来た数字か——仏教が考えた死後の四十九日間

身近な人を送ったあと、最初に訪れる大きな区切りが「四十九日(しじゅうくにち)」です。なぜ、五十でも百でもなく、四十九という半端な数字なのか。じつはこの49は、7日を7回くり返した「7×7」でできています。その背景には、死んでから次の生へ移る...
文化と価値観の話

お寺の地図記号はなぜ「卍」なのか——幸福を願う古いしるし「マンジ」の話

地図でお寺を探すと、目に入るのが「卍」というしるしです。はじめて意識したとき、どこかで見た別のマークを思い浮かべて、少しドキッとした人もいるかもしれません。ナチス・ドイツの旗にあった、あの印です。けれども卍は、あの鉤十字(かぎじゅうじ)とは...