文化と価値観の話

歴史と変遷の話

還暦はなぜ60歳なのか、赤いちゃんちゃんこは子どもの防寒着

還暦は、十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)を組み合わせた六十通りの暦がひと回りして、生まれた年と同じ干支(えと)に戻る節目です。辞典はこれを数え年六十一歳の異称として載せています。いま祝われているのは、たいてい満六十歳のほうです。赤いち...
文化と価値観の話

暖簾分けの暖簾はもともと何のための布だったのか

暖簾(のれん)は、もともと店の看板ではありませんでした。禅寺で冬の寒さをしのぐために、簾(すだれ)のすきまをふさいで掛けた布。それが「暖簾」という言葉のはじまりです。屋号を染め抜いて店先に掛けるのは、布としての歴史からすればずっと新しい使い...
歴史と変遷の話

けん玉はどこで生まれたのか、皿が三つあるのは日本だけ?

けん玉の発祥地は、一か所には決まっていません。玉を糸でつないで受け止める遊びは世界のあちこちにあり、はっきり残っている最も古い記録は16世紀フランスの「ビルボケ」です。ただし、いま私たちが手に取るあの形——先のとがったけん先と、大中小の三つ...
歴史と変遷の話

昔のすごろくはバックギャモン、絵双六は江戸で生まれた

すごろくと呼ばれてきた遊びは、ひとつではありません。奈良時代の貴族が熱中した「盤双六(ばんすごろく)」は、二個のさいころを振って十五個の駒を相手の陣地へ送り込む対戦ゲームで、いま世界で遊ばれているバックギャモンとほぼ同じ形をしています。紙に...
言葉と論理の話

「縁起」はどこから来た言葉か、万葉集ではいきさつの意味だった

「縁起」は、もともと仏教の言葉です。正式には「因縁生起(いんねんしょうき)」といい、あらゆる物事は原因と条件が重なって起こる、という教えを指します。この教えには、良い縁起も悪い縁起もありません。その言葉が「物事の起こり」の意味に広がり、日本...
言葉と論理の話

「二の舞」はもとは雅楽の舞、なぜ失敗をくり返す意味になった?

「二の舞」は、もともと雅楽の舞楽にある曲の名前です。「安摩(あま)」という舞が終わると、笑った老爺と腫れた顔の老婆の面をつけた二人が登場し、いま見たばかりの安摩をまねて舞います。ところが、どうにもうまくまねられません。前の人をまねて、同じよ...
言葉と論理の話

「一目置く」の一目は碁石ひとつ、では「駄目」の目はどこ?

「一目置く」の「一目」は、碁盤の上の一点を指す言葉です。実力に差のある二人が囲碁を打つとき、弱い側が先に盤へ石を置いてから勝負を始めます。その石ひとつぶんが「一目」で、相手の腕を認めて一歩譲るという今の意味は、ここから広がりました。もう一方...
言葉と論理の話

「図星」の星はどこの星なのか、鍼の急所も図星と呼ばれた

図星は、弓の的の真ん中に描かれた黒い丸のことです。弓道で使う「星的(ほしまと)」は白い的で、その中心に黒い円がひとつだけ置かれます。この黒丸を「星」と呼び、狙って射抜く一点だったところから、相手の思惑をぴたりと言い当てる意味に広がりました。...
言葉と論理の話

「十八番」をなぜ「おはこ」と読むのか、箱には何が入っていた?

「十八番」を「おはこ」と読む理由として、いちばんよく挙げられるのは箱の話です。歌舞伎の市川團十郎(いちかわだんじゅうろう)家が、家に伝わる十八の演目の台本を箱へ入れて大切にしまっていた。そこから来た読み方だとされています。ただし、これで決ま...