雑学・教養

からだの話

「男女で脳が違う」は本当か——平均の差はあっても、脳は二種類に分かれない

男性の脳と女性の脳は、平均するとたしかに大きさが違います。男性のほうが1割ほど大きい。けれども、そこから先の「だから考え方が違う」という説明は、この40年の研究でほとんど支持されなくなりました。脳梁(のうりょう)が太いから女性は察しがいい。...
生きものの話

象の鼻はなぜあんなに長いのか——頭が重すぎて、首を伸ばせなかった

ゾウの鼻は、鼻だけでできているわけではありません。あの長い管は鼻と上唇がひとつに融合したもので、胎児の早い段階で両者がつながることが知られています。鼻の穴が先端まで通っている一方で、ものをつまむ先端の突起は唇に由来する部分です。しかも、中に...
言葉と論理の話

「馬鹿」の語源は決着していない——馬も鹿も、音を借りただけの当て字

「馬鹿」という字を分解すると、馬と鹿が並びます。けれど意味の上では、この二頭はどちらも無関係とされています。音を写すために選ばれただけの字だからです。では、その音はどこから来たのでしょうか。ここが厄介なところで、国語辞典の語源欄にはいくつも...
モノと道具の話

ステンレスはなぜ錆びないのか——厚さ数ナノの膜が、削っても勝手に戻る

ステンレスは、錆びない金属ではありません。表面をわざと酸化させ、そこにできた膜で内部を守っている金属です。その膜の厚さは、わずか数ナノメートル。1ミリの100万分の1を単位にした世界です。しかも、こすっても削っても、空気に触れればひとりでに...
暮らしの知恵

ぬか漬けに古釘を入れるのはなぜか——鉄がナスの紫を「逃がさない」しくみ

ぬか床を底からかき混ぜたとき、黒ずんだ釘が指に当たる——昔の台所ではめずらしくない光景でした。落としものではありません。ナスを紫色のまま漬け上げるために、わざと沈めてあるものです。釘から溶け出した鉄が、ナスの皮の色素と結びついて色を留めます...
生きものの話

竹は「木」か「草」か——タケノコの太さのまま、一生太らない

竹はイネ科の植物です。イネにムギ、ススキにトウモロコシ。同じ科や近い仲間を並べてみると、どれも木とは呼ばれないものばかりが顔をそろえます。それでも竹は硬く、高いものは20メートルを超え、建物や道具の材料として使われてきました。木なのか草なの...
からだの話

インフルエンザと風邪は何が違うのか——「風邪」のほうは病名ではない

「風邪」と「インフルエンザ」を並べて比べようとすると、入口で小さくつまずきます。インフルエンザは原因ウイルスの名前がそのまま病名になっているのに、風邪のほうは特定の病気を指す名前ではないからです。風邪は、鼻やのどに起きた急性の炎症をひとまと...
からだの話

冷や汗はなぜ出るのか——冷えているのは汗ではなく皮膚のほう

「冷や汗」と言いますが、出てきた汗そのものが冷たいわけではありません。汗は体の中でつくられて出てくるものなので、温度はおおむね体温なみ。出どころの汗腺も、夏の日に流れるあの汗と同じ種類です。冷たいのは、汗ではなく汗をかいた皮膚のほうでした。...
言葉と論理の話

ボクシングの階級名はなぜ鶏や羽根なのか——「バンタム」はジャワ島の港の名前

ボクシングの「バンタム級」のバンタム(bantam)は、小型の鶏を指す英語です。しかもその鶏の名前は、インドネシア・ジャワ島の港町から来ています。日本では井上尚弥選手の活躍でいちばん耳になじんだ階級名かもしれませんが、もとをたどると鶏小屋に...