言葉と論理の話

言葉と論理の話

「キセル乗車」はなぜキセルなのか——煙管の「両端だけ金属」になぞらえた言葉

電車の不正乗車を「キセル」と呼ぶのは、タバコを吸う道具の煙管(きせる)から来ています。煙管は両端が金属で、あいだの管は竹などでできています。その「両端だけ金属」という形が、乗り降りのときだけ運賃を払って途中の区間をごまかす手口とそっくりだっ...
言葉と論理の話

天気雨を「狐の嫁入り」と呼ぶのはなぜか——狐の化かしと、世界の「動物の結婚式」

「狐の嫁入り」という言葉には、まったく別の二つの顔があります。ひとつは、日が照っているのに雨が降る「天気雨」。もうひとつは、夜の山に無数の怪しい火がぽつぽつと連なって見える現象です。呼び名は同じでも、指しているものは昼と夜ほど違います。それ...
言葉と論理の話

「伯父」と「叔父」はどう違う——年上か年下かで変わる漢字

同じ「おじ」でも、父の兄なら「伯父」、父の弟なら「叔父」と書きます。読み方はどちらも変わらないのに、相手が親より年上か年下かで漢字が入れ替わる——親戚の続柄を書くときにふと手が止まる、あの使い分けです。じつはこの一文字の違いには、きょうだい...
言葉と論理の話

「ものもらい」は関西で「めばちこ」——目の病気の呼び名が地域でこんなに違う

まぶたの縁がぷっくり腫れて、まばたきのたびにゴロゴロする。あの目のできものを、あなたは何と呼ぶでしょうか。関東では「ものもらい」ですが、大阪や神戸の人に言うと「それ、めばちこやろ」と返ってくるはずです。同じひとつの病気なのに、日本全国では1...
言葉と論理の話

「サラリー」の語源は「塩」だった——古代ローマの塩の給料

毎月あたりまえに受け取る「サラリー(給料)」。この言葉をずっとさかのぼっていくと、意外にも「塩」にたどり着きます。よく聞くのは「古代ローマの兵士は塩で給料をもらっていた」という話ですが、実はこの部分は少しあやしい。言葉のルーツが塩なのは確か...
社会と仕組みの話

「®」「™」「©」は何が違うのか——似た記号が守る、別々のもの

商品のパッケージやロゴの右上に、小さな丸で囲まれた「®」。ホームページのいちばん下には「©」。どちらも数ミリの似たような記号ですが、守っているものはまるで違います。片方は「名前」を、もう片方は「作品」を指しているのです。さらに「™」まで混ざ...
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なぜ日本語には「ひらがな」と「カタカナ」の2種類があるのか——生みの親が違った

日本語を書くとき、私たちは漢字・ひらがな・カタカナを、当たり前のように使い分けています。よく考えると、音を表す文字が2種類もあるのは、世界の言語のなかでもかなり珍しいことです。「あ」と「ア」、同じ音なのに、書き方が2通りある。なぜ、わざわざ...
言葉と論理の話

敬語はなぜこんなに複雑なのか?3種類から5種類へ、千年の歴史

たとえば「行く」という一つの動詞。相手の動作なら「いらっしゃる」になります。自分の動作なら「伺う」や「参る」、ふつうに丁寧なら「行きます」。場面によって、何通りにも姿を変えるのです。同じ意味なのに、言い方がこれほど枝分かれする言語は、そう多...
言葉と論理の話

「カーキ」「セピア」「えんじ」——色の名前の意外な語源

「カーキ」「セピア」「えんじ」——どれも色を表す言葉としてすっかり定着していますが、そのもとの意味を知っている人は多くありません。じつはカーキは「土埃(つちぼこり)」、セピアは「イカ」を指す言葉から来ています。言われてみれば不思議な、色の名...