地理と気象

暮らしの知恵

打ち水はなぜ涼しいのか——下がるのは気温でなく路面

打ち水が涼しいかどうかは、どの温度を測るかで答えが変わります。猛暑日のアスファルトに水をまけば、表面温度は20℃ほど落ちます。ところが同じ場所に立てた温度計の気温は、ほとんど動きません。「効く」と言う人と「気休めだ」と言う人が、どちらも自分...
社会と仕組みの話

カナダとアメリカの国境はなぜ一直線なのか、地面ではどうなっている?

北アメリカ大陸を横切るカナダとアメリカの国境は、約2,030キロにわたって北緯49度をなぞる一本の直線です。ところが地面に立っている標石をたどると、線は本当の北緯49度から南へ北へと小刻みに外れていきます。そのずれは最大で810メートル。1...
言葉と論理の話

「蜃気楼」の「蜃」は天気の字ではない、では何の字なのか

「蜃気楼」の「蜃」は、空や天気を表す字ではありません。生きものの名前です。しかも大きなハマグリを指します。海の上に浮かぶ楼閣は、その貝が吐いた息が形になったもの——古代の中国はそう説明していました。三文字のうち、いまの科学に引き継がれたもの...
言葉と論理の話

稲妻・稲光・雷は何が違うのか、なぜ「稲」の字が入る?

空がぱっと光り、少し遅れて音が鳴る。ひとつながりに見えるあの出来事を、日本語は「稲妻」「稲光」「雷」と呼び分けてきました。光の部分を指すのが稲妻と稲光。光と音をまとめた現象そのものが雷です。では、空の放電になぜ「稲」の字が入っているのでしょ...
身近な科学の話

地震のP波とS波は何が違うのか、小さく揺れてから大きく揺れるわけ

地震のとき、まず「カタカタ」と小刻みに揺れ、少し遅れて「グラグラ」と大きく揺れる——この二段構えを体感したことがある人は多いはずです。この時間差をつくっているのが、震源から同時に走り出す二種類の波、P波とS波。同じ地震から生まれたのに、正体...
身近な科学の話

方位磁石はなぜ北を指すのか、針が向く先は北極点ではない

方位磁石の赤い針が、いつも同じ方向でぴたりと止まる。あれは、地球そのものが巨大な磁石になっているからです。ただし少しあまのじゃくな話で、北極のあたりにあるのは磁石の「N極」ではなく「S極」。異なる極どうしは引き合うので、針のN極が北へ引き寄...
日本の地理と自然

川の右岸・左岸はどっちから見て右なのか、地図で左に見えるわけ

天気予報やハザードマップで「○○川の右岸で……」と聞いて、どちらが右岸なのか一瞬迷った経験はないでしょうか。答えははっきり決まっています。川の流れる方向、つまり上流から下流を向いて右側が右岸、左側が左岸です。自分が立っている場所ではなく、川...
日本の地理と自然

山と丘の違いはどこにあるのか、標高3メートルの山があるわけ

日本の地図をつくっている国土地理院は、「山」を定義していません。何メートル以上なら山、それ未満なら丘、という線引きは公式には存在しないのです。そのため日本には、標高3メートルの「山」もあれば、標高1,000メートル地点にある「丘」もあります...
言葉と論理の話

天気雨を「狐の嫁入り」と呼ぶのはなぜか、夜の怪火とも同じ名前

「狐の嫁入り」という言葉には、まったく別の二つの顔があります。ひとつは、日が照っているのに雨が降る「天気雨」。もうひとつは、夜の山に無数の怪しい火がぽつぽつと連なって見える現象です。呼び名は同じでも、指しているものは昼と夜ほど違います。それ...