おならはなぜ音が出るのか、においのもとは1万分の1に満たない

からだの話
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おならの音は、お腹の中ではなく出口で鳴っています。ためこまれた気体が肛門の細いすきまを通り抜けるとき、まわりのやわらかい組織が小刻みに震える。その震えが空気を揺らして音になります。だから力を抜いてすきまを広げれば、同じ量の気体でも音は小さくなります。

においのほうは、量でいえば驚くほどわずかです。健康な人から実際におならを集めて成分を測った研究では、においのもとになる硫化水素の濃度は1リットルあたり1.06マイクロモルでした。気体の割合に直すと100万分の30ほど。1万分の1にも届きません。残りの大部分は窒素・水素・二酸化炭素・メタンで、どれも無臭の気体です。

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おならは何でできているのか

腸の中にいる細菌のイラスト

おならの材料は大きく分けて二つあります。口から飲み込んだ空気と、大腸の細菌が食べ物の残りを分解したときに出る気体です。においがあるかどうかで分けると、顔ぶれはこうなります。

気体どこから来るかにおい
窒素飲み込んだ空気の主成分なし
水素大腸の細菌が糖を発酵させて作るなし
二酸化炭素発酵のほか、胃酸が腸で中和されるときにも出るとされるなし
メタン一部の人の腸にいる細菌が水素から作るなし
硫化水素など硫黄を含む成分が細菌に分解されてできるあり(ごく微量)

口から入った空気の行き先

人は食事のたびに、飲み込んだ食べ物といっしょに空気も飲み込んでいます。ただしその空気がすべておならになるわけではありません。

飲み込んだ空気の多くはげっぷで戻る

飲み込んだ空気のほとんどはげっぷとして出てゆき、腸まで届くのは少量だとMSDマニュアル家庭版は説明しています。早食いや炭酸飲料、ガムをかむ習慣で飲み込む量は増えます。無意識に空気をのむ癖が強い状態は呑気症(どんきしょう)と呼ばれ、おならよりもげっぷやお腹の張りとして現れやすいものです。

食物繊維を抜いても残る1日200ミリリットル

イギリスの研究チームが10人から24時間ぶんのおならを採取した実験があります。発酵の材料をほぼ含まない流動食だけを48時間続けると、水素はほとんど消え、二酸化炭素も1日6ミリリットルまで落ちました。それでも残った気体が中央値で207ミリリットル。発酵とは別の経路、つまり飲み込んだ空気や血液から染み出す分が、毎日それくらいはある計算です。

大腸の細菌が作る気体

小腸で吸収されなかった糖や食物繊維は、大腸にすむ細菌のえさになります。分解してエネルギーを得るときの副産物が、あの気体です。

いちばん多いのは水素

先ほどの24時間採取の実験では、通常の食事にベイクドビーンズ200グラムを加えた条件で、1日の総量は中央値705ミリリットルでした。そのうち水素が361ミリリットルを占めます。二酸化炭素は68ミリリットル。発酵で生まれる気体が、量のうえでは主役だとわかります。

メタンが出る人と出ない人

水素からメタンを作る細菌は、誰の腸にもいるわけではありません。米国ミネアポリスで212人の呼気を調べた2006年の報告では、メタンが検出されたのは36.4パーセント。同じ地域で35年前に測ったときの33.6パーセントとほとんど同じでした。抗生物質が広く使われ、食生活も変わった35年をはさんで、この割合は動いていません。

「大半は飲み込んだ空気」という説明の読み方

日本語の解説では「おならの7〜9割は飲み込んだ空気」と書かれることが少なくありません。ところが専門家向けの資料を開くと、話が逆になります。

出典で数字が食い違う

MSDマニュアル プロフェッショナル版は「放屁(ほうひ)の約75%は、摂取した栄養素および内因性糖タンパク質の大腸での細菌発酵に由来する」と書いています。飲み込んだ空気と血液からの拡散は、それに加わる寄与という位置づけです。7〜9割が空気という説明とは、ほぼ正反対の配分になります。

食事で中身が入れ替わる

この食い違いは、測った条件の違いで説明がつきそうです。流動食の実験が示したとおり、発酵の材料がなければ総量は214ミリリットルまで減り、空気由来とみられる200ミリリットル前後だけが残ります。通常の食事にベイクドビーンズを加えた条件では総量が3倍を超え、増えた分はほとんどが発酵ガスでした。空気の分はほぼ一定で、発酵の分だけが食事で大きく揺れる。だから「何割が空気か」は、その日に何を食べたかで変わってしまいます。

音はどこで鳴っているのか

トランペットのイラスト

お腹がゴロゴロ鳴る音と、おならの音は別ものです。前者は腸が中身をかき混ぜて動かす音で、後者は出口で起きる振動の音です。

鳴っているのは腸ではなく出口

直腸にたまった気体が押し出されるとき、通り道は肛門のところで急に狭くなります。音を生むのは、その狭いすきまです。

細いすきまと、震えるやわらかい組織

音が生まれるのは、気体が勢いよく狭い場所を抜けるときに、まわりの柔らかい組織が細かく震えるからです。ふくらませた風船の口をつまんで空気を逃がすと甲高い音が鳴りますが、あれと同じ理屈だと説明されます。金管楽器で唇が震えて音になるのも仕組みは同じです。楽器も風船も体も、鳴っているのは「すきま」であって、中にたまった空気そのものではありません。

締め具合で音の高さが変わる

肛門のまわりの筋肉は、自分の意思である程度動かせます。きつく締めたまま押し出せば、狭いすきまを速い流れが通って高く大きな音になりやすい。力を抜いて通り道を広げれば、同じ量でも音は低く小さくなるのです。消化器を扱う病院のコラムでも、消音の要点は「出口を広げること」だと書かれています。

音が出ないおならとの違い

同じ人でも、音が出るときと出ないときがあります。違いを作るのは気体の量と速さ、そして出口の締め具合です。

少しずつ出れば鳴らない

気体がゆっくり少量ずつ通り抜けるときは、組織を震わせるだけの勢いが生まれません。睡眠中の排出ペースが1時間あたり16ミリリットルという実測値は、その典型でしょう。少量ずつ長い時間をかけて出てゆくので、本人も周囲も気づかないまま朝を迎えます。

音の大きさと、においの強さは別

音を作るのは量と速さ、においを作るのは硫黄を含むごく微量の成分。この二つは別々の要因で決まります。「音が大きいものほど臭くない」という言い方をときどき見かけますが、それを実験で確かめた報告は見つけられませんでした。大きな音は気体が多いことを意味しますし、においの濃さとは無関係に鳴ります。

眠っている間も出ている

おならは起きているあいだだけの現象ではありません。24時間の採取実験は、睡眠中の記録も残しています。

夜間は日中の半分の速さ

この実験での排出ペースは、日中が1時間あたり中央値34ミリリットル、睡眠中は16ミリリットルでした。半分ほどに落ちるものの、止まってはいません。食後にまとまって増える傾向も同時に確認されています。

なぜ臭うのか

においに顔をしかめて鼻をつまむ女性のイラスト

においの正体を突き止めるには、おならを集めて成分と「におい」の両方を測るしかありません。それをやってのけた研究が1998年に医学誌『Gut』に出ています。

においの主役は硫化水素

研究チームは健康な16人にピント豆とラクツロースを食べてもらい、おならの量を増やしたうえで採取しました。集めた気体の硫黄成分の濃度と、二人の判定者がかいだにおいの強さを突き合わせています。

三つの硫黄化合物の濃度

もっとも多かったのが硫化水素で1リットルあたり1.06マイクロモル。次いでメタンチオールが0.21、硫化ジメチルが0.08でした。においの強さと有意に相関したのは硫化水素の濃度です。卵が腐ったようなにおい、と表現されるあの成分が主役でした。

1万分の1に満たないという割合

三つを合わせても1リットルあたり1.35マイクロモルです。気体1リットルはおよそ40ミリモルですから、割合に直すと100万分の34ほど。1万分の1は100万分の100にあたるので、それにも届きません。おならの99.99パーセント以上は、鼻では気づけない気体でできていることになります。

ppm(ピーピーエム)とは、100万分のいくつかを表す単位です。1ppmは100万分の1で、パーセントに直すと0.0001パーセントにあたります。

硫黄はどこから来るのか

硫化水素は食べ物にそのまま入っているわけではなく、腸の中で作られます。材料は、硫黄を含む成分です。

材料はたんぱく質と硫黄を含む食品

肉・卵・乳製品などのたんぱく質には、硫黄を含むアミノ酸が入っています。大腸まで届いた分が細菌に分解されると、硫化水素やメタンチオールが生まれます。たまねぎ・にんにく・キャベツのように硫黄化合物を持つ野菜も材料のひとつです。食べたものでにおいが変わるのは、この材料が入れ替わるからです。

活性炭でほぼ消えた

同じ研究は、においを消す方法も試しています。硫黄化合物と結びつく酢酸亜鉛で処理すると硫黄成分は減りましたが、においは完全には消えませんでした。いっぽう活性炭で処理した検体は、においがほぼ丸ごと失われています。活性炭を挟んだクッションは、肛門から注入された硫黄成分の9割以上を吸着しました。硫黄化合物が主役ではあるものの、においの全部ではないという結論です。

においが強くなる条件

濃度が上がればにおいも強まります。逆にいえば、量が多いことと臭いことは同じではありません。

量が増えるとにおいは薄まることもある

豆や食物繊維をたくさん食べたときに増えるのは、無臭の水素と二酸化炭素です。硫黄成分の量が変わらないまま全体の体積だけが増えれば、濃度は下がります。お腹の張りや回数は増えるのに、においはむしろ弱い。そういう日があるのは、この薄まりで説明がつきます。

1日に何回、どれくらい出るのか

水の入ったペットボトルのイラスト

自分のおならが多いのか少ないのか、人と比べる機会はまずありません。測った研究の数字を並べると、目安が見えてきます。同じ「1日あたり」でも、測り方が違えば数字も動きます。

資料回数条件
Gut誌1991年の実測記載なし中央値705mL(476〜1491)10人・通常食+ベイクドビーンズ200g・24時間採取
Dig Dis Sci誌1996年の実測10±1回(上限20回)記載なし25人・普段どおりの食事・1週間記録
MSDマニュアル13〜21回0.5〜1.5L一般的な目安として記載

回数の実測は1日10回前後

回数をいちばん丁寧に数えたのは、1996年に報告された25人の記録です。

25人を1週間追った数字

普段どおりの食事では1日10±1回で、正常の上限(平均+2標準偏差)は20回と算出されました。吸収されない糖であるラクツロースを1日10グラム加えると、19±2.4回まで増えています。同じ人に同じ材料を渡しても、増え方には個人差がありました。

資料によって13〜21回とも書かれる

目安としてよく引かれるのは、1日約13〜21回・量は0.5〜1.5リットルというMSDマニュアルの記述です。実測より多めですが、これは記録の取り方の違いでしょう。連続して出た排ガスを1回と数えるか、細かく分けて数えるかで結果は動きます。どちらを見ても、1日20回前後までは珍しくありません。

量はコップ2杯半から1.5リットル

量のほうは、直腸にカテーテルを入れて丸1日ぶんを集めるという力技で測られました。

10人の24時間で476〜1491ミリリットル

中央値は705ミリリットル。同じ条件でも、少ない人と多い人で3倍以上の開きがありました。ペットボトル1本を超える量が毎日出ていると考えると、多いようにも感じます。ただし気体なので、体積のわりに重さはほとんどありません。

男女で差は出なかった

この実験の参加者は男女5人ずつで、排出量に差はありませんでした。1996年の回数の研究でも、性別・年齢・メタンを作る能力のいずれも回数に影響していません。差が出たのは個人どうしのあいだで、しかもその差は腸内細菌が同じ材料からどれだけ気体を作れるかによるものでした。

豆を食べるとおならが増えるのは本当か

器に盛られた煮豆のイラスト

豆はおならの代名詞のように言われます。増えるのは事実ですが、増え方は多くの人が想像するほどではありません。

豆の糖はヒトの酵素で切れない

豆類には、ラフィノースやスタキオースと呼ばれるオリゴ糖が含まれています。これらの糖の結合を切る酵素を、人間の消化液は持っていません。

消化されないまま大腸へ届く

小腸で分解されない糖は、そのまま大腸に流れ込みます。そこで待っているのが発酵する細菌です。水素や二酸化炭素が一気に作られるため、豆を食べた数時間後に回数が増えます。

酵素を足すと回数が減った

この仕組みを裏から確かめた試験があります。19人に肉を使わないチリを食べてもらい、糖を切る酵素であるα-ガラクトシダーゼの液を8滴、あるいは偽薬を加えて比べたものです。食後6時間の排ガス回数は、酵素を加えたときのほうが有意に少なくなりました。お腹の張りや痛みには差が出ていません。糖が原因だという説明と、結果はきれいに合います。

思っているほどは増えない

豆を避ける理由に「おならが増えるから」を挙げる人は多いものです。その心配の大きさを調べた研究があります。

半カップの豆を8〜12週間

三つの食事試験の参加者に、毎週同じ質問票で症状を答えてもらった報告があります。ピント豆やベイクドビーンズを毎日半カップ食べた最初の1週間でさえ、おならが増えたと答えた人は半数に届きませんでした。ささげ豆では19パーセントです。

豆を食べていない人も「増えた」と答えた

おもしろいのは対照群の数字です。発酵しやすい成分を含まない食事をとっていた人のうち、3〜11パーセントが「おならが増えた」と回答しました。気にして数えれば、普段どおりの回数でも増えたように感じる。豆の評判には、この思い込みも混ざっていそうです。

豆のほかに増やすもの

吸収されずに大腸まで届く糖であれば、材料としての働きは豆と変わりません。

牛乳の乳糖

乳糖を分解する酵素の働きが弱い人が牛乳を飲むと、乳糖が大腸まで残ります。MSDマニュアルが挙げる増加要因には、豆類・乳製品のほかキャベツなどの野菜、果糖やソルビトールも並んでいます。ソルビトールは砂糖不使用のガムや菓子によく使われる甘味料です。

早食いと炭酸飲料

こちらは発酵ではなく、空気と炭酸ガスが直接入ってくる経路です。急いで食べる・ストローを使う・炭酸飲料を飲む・ガムをかむ。どれも飲み込む空気を増やします。大半はげっぷとして戻りますが、腸まで下りた分はおならとして出ていきます。

我慢したおならはどこへ行くのか

検査用の袋に息を吹き込む子どものイラスト

人前で我慢したおならは、消えてなくなるわけではありません。行き先は二つあります。しばらくしてから出るか、体に吸収されて息から出てゆくかです。

一部は血にとけて息から出る

腸の壁は気体を通します。腸内の気体の一部は血液に溶け、肺まで運ばれて呼気に混じるのです。これは推測ではありません。医療の検査が、その性質をそのまま利用しています。

呼気で腸の発酵を測る検査

乳糖不耐症を調べる水素呼気試験では、乳糖50グラムを飲んでもらい、2時間後・3時間後・4時間後の呼気に含まれる水素を測ります。分解されない乳糖が大腸で発酵すると、水素が増えて息に出てくるからです。

水素呼気試験とは、口から吐く息に含まれる水素の量を測って、腸で糖がうまく吸収されているかを調べる検査です。MSDマニュアルによれば、ベースラインからの増加が20ppmを上回れば陽性と判定されます。感度は78%で、特異度は95%を超えるとされます。

腸で作られた気体が息に出るという証拠

この検査が成り立つこと自体が、大腸の気体が血液経由で肺に届く証拠になっています。水素は人の細胞では作られないとされ、腸内細菌が作る気体だからです。息から水素が出れば、出どころは大腸しかありません。我慢したおならの一部は、静かに息へまわっています。

お腹が張る人のガスの量

「ガスがたまって苦しい」という訴えは珍しくありません。では、そういう人のお腹には本当に人より多くの気体があるのでしょうか。

訴える人と、そうでない人の差

腸に不活性ガスを流して洗い出す方法で量を測った1975年の研究では、ガス過多を訴える12人の腸内ガス量は176±28ミリリットルでした。対照群10人は199±31ミリリットル。むしろ対照群のほうがわずかに多く、統計的な差はありません。差が出たのは通過時間で、強い痛みを訴えた6人は40±6分、対照群は22±3分でした。

腸の中にある気体はコップ1杯ほど

この数字はもうひとつ意外なことを教えてくれます。ある瞬間にお腹の中にある気体は、200ミリリットル前後にすぎません。コップ1杯ぶんです。1日に700ミリリットル以上が出てゆくのは、たまった分をまとめて出しているのではなく、作られては出ていく流れが続いているからでした。

医師に相談したほうがよい場合

回数やにおいの変化そのものは、たいてい食事の内容で説明がつきます。ただし体の別の変化を伴うときは話が別です。

受診の目安になる症状

意図しない体重減少・血便・胸痛や胸の膨満感がある場合には医師の診察が必要だと、MSDマニュアル家庭版は書いています。急に回数やにおいが変わり、それが続くときも同じです。ここは自己判断で様子を見るところではありません。

自分でできる調整

同じ資料が対処として挙げるのは、活性炭やシメチコンといった市販薬・食物繊維のとり方の調整・ペパーミントオイル製品などです。食事を一気に変えるより、疑わしい食品を一つずつ減らして様子を見るほうが原因を絞りやすいでしょう。

「屁」から「おなら」へ、呼び名と芸の歴史

平賀源内の似顔絵イラスト

成分の話を離れて、言葉と文化の側から眺めても、おならには寄り道のしがいがあります。

「おなら」は宮中の言い換え語だった

『精選版 日本国語大辞典』によれば、「おなら」は「鳴らす」の連用形が名詞になった「鳴らし」に、丁寧の「お」が付いた形です。宮中に仕える女性たちが使った言い換え語、いわゆる女房詞(にょうぼうことば)から広まりました。

同じ辞典が挙げる古い用例は、1638年の俳諧(はいかい)集『鷹筑波(たかつくば)』のものです。直接言いにくいものを音の側から呼び直す工夫が、400年近く前の言葉遊びとして残っていることになります。『デジタル大辞泉』も語源を「鳴らす」に基づく語かとしています。

両国で人気を集めた放屁の芸

江戸時代の両国橋のたもとには、おならで芸を見せる男が現れて評判になりました。音の高さや長さを操って鳥の声や曲を再現したと伝えられます。

これに目を留めたのが、エレキテルで知られる平賀源内です。源内は風来山人(ふうらいさんじん)の名で『放屁論』を書きました。安永3年(1774年)の刊行で、1777年には後編が出ています。見世物の芸人を素材にしながら、創造性を欠いた身分制社会を皮肉る内容でした。江戸東京博物館はこの版本を所蔵しています。

燃える気体であるがゆえの注意

おならに含まれる水素とメタンは、どちらも燃える気体です。日常生活で問題になることはまずありませんが、医療の現場には注意点があります。

MSDマニュアル プロフェッショナル版は、腸の洗浄が不十分なまま電気メスを使った際に、ガス爆発や死亡例が報告されていると記しています。大腸の検査前にあれだけ丁寧な下剤を飲むのは、見やすくするためだけではありません。中の気体を追い出す意味もあるわけです。

1日に出ていく気体は、多い人で1.5リットル。そのうち、においとして意識される部分は100万分の30そこそこです。残りの99.99パーセント以上は、飲み込んだ空気と、細菌が食べ物を分解したときに出る泡でできています。恥ずかしさの大半は、出口のすきまが立てる音のほうが引き受けている計算になります。

参考

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