歴史と変遷の話

言葉と論理の話

「折り紙付き」の折り紙はどんな紙なのか、鶴を折る紙と同じ?

「折り紙付き」の折り紙は、鶴を折る色紙のことではありません。和紙を横に二つ折りにして書いた「文書」の形を指す言葉です。江戸時代には刀剣や書画の鑑定書がこの形で出されたため、「鑑定書がついている品」がそのまま「間違いのない品」という意味に育ち...
社会と仕組みの話

市外局番はどう決まるのか——桁が短い地域ほど、電話が多い

東京の「03」は、市外局番が2桁ではありません。先頭の「0」は市外局番の一部ではなく、これから国内へつなぐという合図。東京の市外局番は、たったの1桁です。では、その1桁はどうやって選ばれたのでしょうか。地図の上での位置と、その土地にどれだけ...
社会と仕組みの話

110番・119番はなぜこの番号か——かけ間違い対策の数字

110番と119番は、どちらも「かけ間違いを減らす」という一点から逆算して決まった番号です。覚えやすさよりも先に、慌てている人が指を滑らせない配置が優先されました。その証拠に、消防の番号は最初から119番だったわけではありません。大正15年...
社会と仕組みの話

番地はどう決まるのか——家を探すために作られた番号ではない

同じ町内に、同じ番地の家が二軒ある。住所の書き間違いではありません。番地はもともと家に振られた番号ではなく、土地に振られた番号だからです。いまの日本の住所には、明治から続く「地番」の系統と、昭和37年に始まった「住居表示」の系統が並んで走っ...
歴史と変遷の話

化粧の始まりはなぜ赤い色なのか——白粉より前の日本

日本の化粧といえば、白粉(おしろい)を塗った白い顔を思い浮かべる人が多いはずです。ところが日本列島で人が顔に塗った最初の色は、白ではなく赤でした。北海道の約1万7千年前の遺跡からは、赤い顔料の付いた石が見つかっています。一方、白粉が記録にあ...
文化と価値観の話

こいのぼりはなぜ家族構成になったのか——江戸は黒い鯉一匹

江戸の町で最初に揚がったこいのぼりは、黒い鯉が一匹きりでした。お父さんもお母さんも子どもたちもいません。竿の先で、真鯉が一匹だけ泳いでいたのです。いま見慣れている三匹・四匹そろった姿は、そこから二百年ほどかけて少しずつ足されていったものです...
歴史と変遷の話

将棋で取った駒を使えるのはなぜか——世界で日本だけ

将棋とチェスは、同じゲームから枝分かれした親戚どうしです。ところが盤の上で起きることは、途中から大きく食い違います。チェスは駒を取るたびに盤上の駒が減っていきます。将棋は四十枚のまま最後まで減りません。取られた駒が持ち駒として手元に移り、い...
歴史と変遷の話

神輿には何が乗っているのか——祭りのあいだだけ神が宿る

神輿(みこし)に神様が乗っているのは、祭りのあいだだけです。浅草神社の三社祭は「本社神輿神霊入れの儀」で始まり、「本社神輿御霊返しの儀」で幕を閉じます。乗っていただき、済んだらお返しする。この往復のためにある道具が神輿です。保管しておく箱で...
歴史と変遷の話

表千家と裏千家は何が違うのか——屋敷の表と奥から

表千家と裏千家を分けているのは、教えの正統さでも作法の格でもありません。京都の寺之内通(てらのうちどおり)に面して建つ茶室が「表」、その奥に建つ茶室が「裏」。呼び名の出どころは、屋敷のどこに建物があるかという、それだけの話です。三千家(さん...