身近な科学の話

生きものの話

イノシシと豚は何が違うのか、同じ種なのに姿が違うわけ

豚は、イノシシを家畜にした動物です。生物の分類でいうと、この二つは別々の種ではありません。どちらも Sus scrofa(スス・スクロファ)という一つの種の中に収まります。とはいえ、山で撮られた写真と養豚場の写真を並べれば、たいていの人は迷...
からだの話

いびきはなぜ自分では聞こえないのか、耳は聞いていて脳が知らせない

隣で寝ている人には一晩じゅう聞こえていた音が、出している本人にはひとつも届いていません。これほど聞き手と出し手で受け取り方の食い違う音も、そうはありません。MSDマニュアル家庭版も「いびきをかく人は、誰かに教えられない限り、自分で気づくこと...
生きものの話

カッコウはなぜ他の鳥の巣に卵を産むのか、育ての親は気づかない?

カッコウは、自分では巣を作りません。卵は他の鳥の巣に産み込み、あとの世話はすべてその鳥に任せてしまいます。この習性が「托卵(たくらん)」で、しばしば「他の鳥に卵を預ける行為」と紹介されてきました。ただ、預けるという言葉から思い浮かぶ光景とは...
からだの話

自分の家の匂いになぜ自分だけ気づかないのか、確かめる方法はある?

よその家に上がった瞬間、その家だけの匂いを感じることがあります。自分の家で同じことが起きるかというと、まず起きません。体臭も香水も同じで、他人のものには気づくのに自分のものはつかみにくい。鼻が鈍いわけでも、匂いが消えたわけでもありません。嗅...
生きものの話

シマウマは白地に黒か黒地に白か、皮膚の色を見ると答えが出る

シマウマの縞は、黒い地に白い縞が入ったものだと考えられています。決め手になるのは見た目の面積ではありません。皮膚の色と、縞ができあがる順番のほうです。とはいえ「白地に黒だろう」と答えたくなる理由も、ちゃんとあります。腹が真っ白な種がいるから...
モノと道具の話

ガラスは固体か液体か、古い窓の下が厚いのはなぜ?

ガラスは固体です。「じつは液体で、何百年もかけてゆっくり流れ落ちている」という話を聞いたことがあるかもしれませんが、常温のガラスは流れません。古い教会の窓が下のほうで厚くなっているのも、垂れた結果ではありませんでした。とはいえ、この俗説がこ...
からだの話

ほくろはなぜできるのか、シミとの違いは色ではなく細胞だった

ほくろは、日焼けの跡がそのまま濃く残ったシミの一種ではありません。色素をつくる細胞そのものが、皮膚の一か所に集まってできた小さなできものです。シミが「色がついた状態」だとすれば、ほくろは「細胞のかたまり」。この違いが、盛り上がるほくろや、毛...
言葉と論理の話

稲妻・稲光・雷は何が違うのか、なぜ「稲」の字が入る?

空がぱっと光り、少し遅れて音が鳴る。ひとつながりに見えるあの出来事を、日本語は「稲妻」「稲光」「雷」と呼び分けてきました。光の部分を指すのが稲妻と稲光。光と音をまとめた現象そのものが雷です。では、空の放電になぜ「稲」の字が入っているのでしょ...
生きものの話

カラスはなぜ賢いのか、人の顔を何年も覚えているのは本当?

ゴミ置き場を荒らす黒い鳥、というだけの印象で片づけてしまうと、カラスの正体を見誤ります。枝を削って道具を作り、水位を計算して餌を取り、一度こわい目にあわせた人の顔を何年も忘れない。研究者たちが実験でたしかめてきたカラスの能力は、鳥という枠を...