からだと健康の科学

からだの話

白髪を抜くと増えるのは本当か、色をなくした毛穴はもとに戻る?

白髪を1本抜いても、そのせいで白髪が増えることはありません。髪に色をつける細胞は毛穴ごとに独立していて、抜かれた毛が隣の毛に「白くなれ」と伝える仕組みは見つかっていないからです。抜いた場所からは、しばらくしてまた白い毛が出てきます。色をつく...
暮らしの知恵

鼻血で上を向くのは逆効果、血はどこから出ている?

鼻血の9割以上は、鼻の入り口から1センチほど奥にある一点から出ているとされます。左右の鼻を分ける壁(鼻中隔)の、いちばん手前の下の部分。ここには細い動脈が5本も集まり、そのうえ粘膜が薄いため、指でこすった程度の刺激でも血管が切れます。そして...
からだの話

おならはなぜ音が出るのか、においのもとは1万分の1に満たない

おならの音は、お腹の中ではなく出口で鳴っています。ためこまれた気体が肛門の細いすきまを通り抜けるとき、まわりのやわらかい組織が小刻みに震える。その震えが空気を揺らして音になります。だから力を抜いてすきまを広げれば、同じ量の気体でも音は小さく...
からだの話

こむら返りの「こむら」とは何か、なぜ寝ている間に足がつる?

「こむら返り」の「こむら」は、ふくらはぎの古い呼び名です。平安時代の辞書にはすでに「古无良(こむら)」と書かれていて、江戸時代の後期に「ふくらはぎ」という新しい言葉が広まるまでは、こちらがふつうの名前でした。いまの共通語では、ほぼ「こむら返...
言葉と論理の話

喉仏はなぜ「仏」と呼ぶのか、火葬で拾う喉仏はのどの骨ではない

喉仏(のどぼとけ)が「仏」と呼ばれるのは、のどの軟骨の形を、座禅を組んで座る仏様の姿に見立てたからだと説明されています。首の前の出っ張りは甲状軟骨(こうじょうなんこつ)という軟骨の一部で、医学では喉頭隆起(こうとうりゅうき)と呼びます。やや...
からだの話

耳掃除はどこまで必要か、耳垢は放っておいても外に出ていく

耳垢(みみあか)は、放っておいても外へ出ていきます。外耳道の皮膚そのものが、鼓膜のほうから出口に向かってゆっくり動いているためです。運ばれてくる耳垢を入口で受け止めるのが、綿棒の本来の持ち場ということになります。ところがその綿棒は、耳のため...
言葉と論理の話

走馬灯とは本来どんな道具か——熱で回る夏の玩具

走馬灯の「馬」は、ろうそく一本の熱で走っています。二重になった灯籠の内側に、馬に乗った武将の切り絵が貼ってあり、炎の熱でできた上昇気流が羽根車を回す。それだけの仕掛けで、外側の紙に映った影が延々と駆けていきます。一方で「走馬灯のように人生が...
身近な心理と行動の話

デジャブはなぜ起きるのか、若いほど多いという不思議

初めて入った店なのに、この棚の並びを前にも見た気がする。そう感じたことのある人は、健康な成人のおよそ4人に3人にのぼります。意外なのは、この体験がいちばん多い年代です。記憶があやしくなってくる頃ではなく、10代後半から20代前半あたりに頂点...
からだの話

耳鳴りのキーンはなぜ起きるのか、鼓膜が受けた音ではなかった

耳鳴りの「キーン」は、鼓膜が受け取った音ではありません。外に音源がないのに音の感覚だけが生じる現象で、日本聴覚医学会の『耳鳴診療ガイドライン2019年版』は耳鳴を「明らかな体外音源がないにもかかわらず感じる異常な音感覚」と定義しています。有...