言葉と論理の話

暮らしの知恵

蚊帳とはどんな道具か、「蚊帳の外」に置かれると何を失うのか

「蚊帳の外」に置かれた人がいちばん困ったのは、話に加われないことではありませんでした。蚊に刺されることです。蚊帳(かや)は、寝床の上に吊って四方を囲う目の粗い網です。中にいれば蚊は入ってこず、風だけが通り抜けます。外で寝る人は、その一晩ずっ...
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落語と講談は何が違うのか——会話の芸と、読む芸

寄席の高座に小さな机が置かれていたら、次に上がるのは落語家ではなく講談師です。落語と講談を外から見分ける目印として、これがいちばん分かりやすいものになります。ただし机は結果であって、理由ではありません。机が要る芸と要らない芸に分かれたのは、...
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「はっけよい」と「のこった」はどう違うのか

土俵の上で行司(ぎょうじ)が「はっけよい」と声を張るのは、取組が始まる瞬間ではありません。二人の力士が組み合ったまま、動きを止めたときです。動いている間は「のこった、のこった」。止まったら「はっけよい」。あの二つの声は、力士の動きに合わせて...
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「スペード」は剣、「クラブ」は棍棒——トランプは名前と絵柄が別の国から来ている

トランプの「スペード」という名前は、イタリア語やスペイン語で「剣」を意味する言葉から来ています。「クラブ」のほうは「棍棒」です。ところが手元のカードに描かれているのは、剣でも棍棒でもありません。黒く尖った葉のような形と、三つ葉のクローバーで...
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おみくじの「吉」と「中吉」はどちらが上か

おみくじで「吉」を引いたとき、それが大吉の次なのか、それとも小吉より下なのか。迷ったことのある人は多いはずです。その順番を全国で決めている決まりは、どこにもありません。神社本庁の説明も「大吉→吉→中吉→小吉→末吉→凶」といった並びを挙げたう...
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破魔矢が狙っていたのは魔ではなく、「はま」という藁の輪だった

破魔矢の「はま」は、もともと魔のことではありませんでした。藁(わら)や蔓(つる)を丸く編んだ的の名前が「はま」で、それを射るための弓矢だから「はま弓」「はま矢」と呼ばれた、というのが辞典の説明です。つまり矢が狙っていたのは、目に見えない魔で...
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フクロウとミミズクは何が違うのか——耳に見える飾り羽

フクロウとミミズクを分けているのは、頭の左右に立つ一対の羽です。目の色でも、体の大きさでも、鳴き声でもありません。頭のてっぺんに小さな角のような羽が立っていればミミズク、立っていなければフクロウ。呼び分けの基準は、それだけ。しかもその羽は、...
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モグラはなぜ「土竜」と書くのか、中国では別の生きものの名前だった

「土竜」と書いて「モグラ」と読みます。ところがこの二文字は、中国ではもともと別の生きものを指す言葉でした。ミミズです。モグラが土の中でいちばんよく食べている相手が、そのミミズにあたります。名札を借りた側と貸した側が、同じ地面の下で向かい合っ...
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たわしはなぜ束子と書くのか、亀の子という名前は誰が思いついた?

「たわし」という言葉の語源は、いまも決まっていません。辞書は「束ねたもの」という説と「手藁(てわら)」という説を並べたうえで、どちらとも決めかねる、という書き方をしています。ところが、あとから付いた「亀の子」のほうは事情が違います。誰が、い...