言葉と論理の話

言葉と論理の話

万年筆の万年はどこから来たのか、明治には泉筆とも呼ばれていた

万年筆を英語で言うと fountain pen、直訳すれば「泉のペン」です。fountain は泉や噴水を指す語で、そこに「万年」にあたる意味はどこにもありません。では日本語の「万年」は、どこから来たのでしょうか。じつは直訳にあたる「泉筆(...
モノと道具の話

爪楊枝の頭の溝は何のためにあるのか——こけしに見立てた

爪楊枝の持ち手側にある黒い部分は、着色でも焼き印でもありません。製造の途中で切り口が焦げてしまい、その焦げが落ちなかった跡です。困ったのは作り手のほうでした。黒ずんだ楊枝は売り物として見栄えがしません。そこで刻まれたのが、あの何本かの溝です...
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切腹は本当に腹を切っていたのか——扇子を使う「扇子腹」

記録に残るいちばん古い切腹は、武士の名誉ある最期ではありませんでした。988年、盗賊として追われていた貴族が捕らえられ、その場で自分の腹を刺して翌日に獄中で死んだ——それが最初の一例として挙げられます。そして時代が下ると、今度は逆のずれが起...
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乾杯のマナーは国でどう違うのか——水で乾杯しない国

乾杯でグラスを合わせる理由は、実のところ分かっていません。毒を盛られていないと確かめるためだ、という説明を聞いたことがあるかもしれません。あれは後から作られた話とされ、いくつもの検証で根拠のなさが指摘されています。ところが妙なもので、「グラ...
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NIPPONとJAPANはなぜ使い分けるのか、切手と旅券で違うわけ

郵便切手の隅には「NIPPON」と印刷されています。ところがパスポートの表紙に金色で押されているのは「JAPAN」です。どちらも同じ国を指しているのに、綴りがまるで違います。この食い違いは、うっかり揃え忘れたわけではありません。「NIPPO...
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ミドルネームとは何か、日本にないのはなぜ?

ミドルネームは、姓と名に続く三つ目の名前ではありません。英語圏の名前は「与えられた名(given name)」と「受け継いだ姓(surname)」の二種類でできていて、ミドルネームは前者の仲間です。ファーストネームの相棒であって、姓と並ぶ独...
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南京錠の「南京」はなぜ南京なのか、別名は「西洋錠」

辞書で「南京錠」を引くと、別名の欄に「西洋錠」という言葉が並んでいます(精選版 日本国語大辞典)。東の都市の名を冠した錠に、まったく反対の方角の別名が付いている。どちらかが間違っていそうに見えますが、じつは二つとも間違っていません。「南京」...
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蛇口はなぜ「蛇」の口なのか、最初はライオンだった

日本で最初に水道の水が出てきた口は、蛇でも龍でもなくライオンでした。1887年(明治20年)に横浜で近代水道が始まったとき、道端に立てられた水栓の吐水口はイギリス製の獅子の頭だったのです。それが国産に切り替わると、獅子は龍に替わりました。そ...
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とんぼ返りの由来、退かないはずのトンボがどうして引き返すのか

「とんぼ返り」は、もともと体を一回転させる宙返りのことでした。出張先から日帰りで戻ってくるという今の使い方は、そこから枝分かれした二番目の意味です。名前のとおり、由来は虫のトンボにあります。ただし理由は「速く飛ぶから」ではありません。辞書が...