身近な科学の話

からだの話

おならはなぜ音が出るのか、においのもとは1万分の1に満たない

おならの音は、お腹の中ではなく出口で鳴っています。ためこまれた気体が肛門の細いすきまを通り抜けるとき、まわりのやわらかい組織が小刻みに震える。その震えが空気を揺らして音になります。だから力を抜いてすきまを広げれば、同じ量の気体でも音は小さく...
社会と仕組みの話

消防車はなぜ赤いのか——法令の言葉は「赤」ではなく「朱色」

消防車が赤いのは法律で決まっているから——そう説明されることが多いのですが、その法令に書かれている色の名前は「赤」ではありません。条文が使っているのは「朱色」の二文字です。しかも、どの朱色なのかは書かれていません。色の名前だけを決めて、濃さ...
社会と仕組みの話

うるう年はなぜ4年に1度なのか——400年に3回は来ない

「4年に1度」という覚え方は、ほとんどの年で当たります。外れるのは400年のうち3回だけです。地球が太陽のまわりを一周するのにかかる時間は、約365.2422日。1年を365日と数えると毎年6時間近くが余ります。その余りを4年ためて1日にす...
暮らしの知恵

柔軟剤と洗剤は何が違うのか——打ち消し合うので投入口が別

洗剤と柔軟剤のいちばん大きな違いは、汚れを落とす力の強さではありません。洗剤は繊維から余さず洗い流されるために作られていて、柔軟剤は繊維にわざと残るために作られています。目的が正反対なのです。洗濯機に投入口が二つあり、片方が最後のすすぎまで...
暮らしの知恵

打ち水はなぜ涼しいのか——下がるのは気温でなく路面

打ち水が涼しいかどうかは、どの温度を測るかで答えが変わります。猛暑日のアスファルトに水をまけば、表面温度は20℃ほど落ちます。ところが同じ場所に立てた温度計の気温は、ほとんど動きません。「効く」と言う人と「気休めだ」と言う人が、どちらも自分...
生きものの話

ミミズは雨の日になぜ出てくるのか——出てこない種もいる

雨上がりの歩道でミミズを見かけると、たいてい「土の中が水びたしになって、溺れそうになったのだろう」と説明されます。ところがこの説明は、実験の結果とうまく噛み合いません。酸素を送り込んだ水の中でなら、ミミズは何か月も生きていられるからです。で...
生きものの話

コアラはなぜ1日20時間も寝るのか、起きている4時間で何をしている?

動物園のコアラは、たいてい眠っています。「ユーカリの成分に酔っているから」という説明を聞いたことのある人も多いと思いますが、オーストラリア・コアラ財団(AKF)はこの言い伝えをはっきり否定しています。動かない理由は酔いではありません。栄養が...
モノと道具の話

ストローはなぜ生まれたのか、最初は飲みやすくするためではなかった

英語の「straw」は、麦の穂を刈り取ったあとに残る茎、つまり麦わらそのものを指す言葉です。飲み物を吸うあの管の意味は、あとからついてきました。しかも記録に残るいちばん古い使い方は、飲みやすくするためのものではなかったようです。約5000年...
からだの話

耳鳴りのキーンはなぜ起きるのか、鼓膜が受けた音ではなかった

耳鳴りの「キーン」は、鼓膜が受け取った音ではありません。外に音源がないのに音の感覚だけが生じる現象で、日本聴覚医学会の『耳鳴診療ガイドライン2019年版』は耳鳴を「明らかな体外音源がないにもかかわらず感じる異常な音感覚」と定義しています。有...