歴史と変遷の話

歴史と変遷の話

安全ピンの「安全」は何を指すのか——15ドルの借金から

安全ピンの「安全」は、留めた服が外れないという意味ではありません。1849年に取られた特許の本文には、布に差し込むときに「指を傷つける危険がない」と書かれています。守られているのは、まず使う人の指のほうでした。しかも、発明した本人はこれを「...
歴史と変遷の話

ライターとマッチはどちらが先か、数え方で順番が入れ替わるわけ

ライターの原型が世に出たのは1823年、こすって火がつくマッチが売られはじめたのは1827年です。順番でいえば、複雑なほうが先に生まれています。とはいえ、この「3年差」はそれほど固い数字ではありません。マッチをどこから数えるかを一段ずらすだ...
歴史と変遷の話

電球を発明したのは本当にエジソンか、彼が解いたのは別の問題だった

電球を発明したのはトーマス・エジソンではありません。彼が炭素のフィラメントを光らせたのは1879年ですが、電気で線を白熱させて明かりを取り出す試みはその40年以上前から続いていました。白熱ランプとして世界で最初の特許が下りたのも、1841年...
言葉と論理の話

「あばたもえくぼ」の「あばた」とは何か、赤べこと同じ病気の話だった

「あばた」とは、天然痘が治ったあとに顔へ残る小さなくぼみのことです。惚れた相手なら、その痕さえ笑ったときのえくぼのように見える——「あばたもえくぼ」は、そういう言い回しです。意味は誰でも知っています。ところが「あばた」のほうを実際に見たこと...
歴史と変遷の話

「馬鹿」の語源はどこから来たのか、馬と鹿は関係ある?

「馬鹿」という字を分解すると、馬と鹿が並びます。けれど意味の上では、この二頭はどちらも無関係とされています。音を写すために選ばれただけの字だからです。では、その音はどこから来たのでしょうか。ここが厄介なところで、国語辞典の語源欄にはいくつも...
言葉と論理の話

親の七光りの「七」は何を数えているのか、七つの光はどこにある?

「親の七光り」の七つの光を並べた一覧は、どの辞書にも載っていません。七つの何かが実在しないからです。この言葉の「七」は、数えるための七ではありません。では何を指しているのか。もとの形をたどっていくと、光の持ち主が親とは限らなかったことまで見...
言葉と論理の話

「あいうえお」の順番は誰が決めたのか、「いろは」はどうなった?

「あいうえお、かきくけこ」という並びは、日本語の都合で決まったものではありません。もとをたどれば、インドの文字を並べた表の順番です。表を作ったのも、子どもに文字を教えたい人ではありませんでした。お経を正しく読みたい平安時代の僧侶たちです。私...
社会と仕組みの話

信号機の通りゃんせはなぜ減ったのか、曲では渡る方向が伝わらない

横断歩道で流れていた「通りゃんせ」や「故郷の空」。あの音が、いつの間にか「ピヨピヨ」や「カッコー」に置き換わっています。理由は音楽の好みが変わったからではありません。メロディーには、目の不自由な人がいちばん知りたい情報――「どちらへ渡ればい...
歴史と変遷の話

「二枚目」「三枚目」はなぜ色男とお笑い役なのか、枚で数えるわけ

かっこいい人を「二枚目」、ちょっとおどけたお笑い担当を「三枚目」と呼びます。ふだん何気なく使う言葉ですが、よく考えると不思議です。なぜ「枚」で人を数え、しかも二枚目と三枚目で、意味がこんなにちがうのでしょうか。その答えは、江戸時代の歌舞伎に...